地震はいつどこで起きるかわからない災害です。私が住むこの茨城県では約17年という短い間隔で大地震が起きているのが現実です。
“備えあれば憂いなし“ということで、住宅の耐震を考えるのはもう当たり前の時代ですよね。
そして、耐震って何なの?種類があるの?どうやったら地震に強くなるの?費用は?と疑問に思うのも当たり前です。
そもそも今は地震に強い建物でないと建築できません。
建築基準法では、地震に対する建物の強度基準、いわゆる耐震基準が定められており、この基準に適合した設計でなければ家を建てられなくなっています。耐震基準は1950年に初めて定められ、地震の度に見直されています。
1978年の宮城県沖地震をきっかけに大幅に見直された1981年の改正が、ほぼ現在の耐震基準になっています。
81年の改正前の基準を旧耐震基準、以降を新耐震基準と呼びます。
これから建てようとする場合は新耐震基準に適合しなければなりません。
耐震等級とは?
耐震等級とは、地震の力に建物がどのくらい耐えらえるか?建物の強度を示す指標です。
耐震等級は下記のように1から3段階に分かれていて、3が最高位です。
耐震を高めるポイントは「住宅の構造」「地盤」「住宅の基礎」の3つ
1つでも欠けたら耐震性は望めなくなりますからとても大切です。
そして 地震に強い住宅の構造には種類があります。
1、揺れに耐えるー耐震構造
2、揺れを吸収するー制振構造
3、揺れを伝えないー免震構造
耐震構造とは?
柱や梁、基礎など、建物自体を頑丈にして、地震の揺れに耐える住宅構造です。
在来工法なら、柱と柱の間に筋交いと呼ばれる補強材などを用いた耐力壁で建物の揺れを抑えます。
当社で採用している工法2×4工法は、面構造であることから、耐震性がもともと高い工法と追われています。
耐力壁区画(体力壁で囲まれている空間のこと)は耐力壁の配置や、壁や床を接続する接合金物などの取り付け位置によって等級が変動すると言われています。
耐力壁とは、地震や台風などによる水平力や、建物がうける重力による荷重などの鉛直力に抵抗するための構造的に重要な壁のことです。 耐力壁の強さは、建築基準法にて壁倍率として規定されています。
ですので、バランスの良い構造計画であれば、2×4工法の建物は、耐震等級3にすることは可能です。
建築にあたってどの耐震等級にするかを判定するために、住宅品質確保促進方の評価方法基準に基づく壁量計算による場合と、構造計算による場合があります。
制振構造とは?
制振構造とは、建物の壁の中などに。揺れを吸収する装置を組み込んだ住宅構造を言います。
主に3階から5階建てのマンションなどで採用されることが多いほか、制振装置をオプションで用意する戸建てもあります。
家の耐震性をしっかり確保してさらに壁の中に 備えた装置が建物の揺れを吸収することで建物の損傷も防止するものです。
免震構造とは?
建物と土台の間に備えられた装置が地震の揺れを吸収して、揺れを直接建物に伝えないようにする住宅構造です。1戸建てでは少ないですが、マンションで最近よく採用されています。
建物と基礎が直接固定されないように、その間に免震装置を取り付ける、免震装置によって建物の揺れを大幅に低減することができるものです。
地震に強い地盤は地盤調査と改良が必要
耐震性を高めるにはしっかりした地盤も重要です。
なぜならせっかく耐震性の高い家を建てても、地盤が緩ければ地震の揺れを
家に伝えやすくなるどころか、沈み込んで家が傾いてしまう可能性があるからです。
そのため、まずは家を建てる土地がどのような地盤か?調査を行い、必要に応じて地盤を改良しなければなりません。2000年に木造住宅については地盤に応じた基礎の設計が義務付けられています。
地盤調査では、地面の強度がどれくらいあるのかを調査します。
結果地盤改良が不要であれば、費用をかけずに済みますが、必要であれば改良工事をしなければなりません
地震に強い住宅の基礎とは?
家の耐震性を高めるには建物を載せる基礎(土台)が重要です。
住宅の基礎には「ベタ基礎」と「布基礎」の2種類があり、それぞれについて説明します。
・ベタ基礎
当社が採用している工法です。
立ち上がっている部分と床一面を、鉄筋を入れたコンクリートで一体化して大きな面で家の重みをささえます。
面で建物を支えるので、荷重を分散できるため耐震性に優れています。
・布基礎
地面から立ち上がる部分で建物を支える。床もコンクリートに覆われるため一見ベタ基礎と同じように見えるが、床に鉄筋は入らず、厚さもベタ基礎と比べて薄くなります。
ベタ基礎が面で建物を支えるに対して、布基礎は点で支える構造になります。
その分コストは下げられます。
まとめ
耐震等級3の施工や証明書の取得には費用も掛かりますから、追加工事で対応している工務店がほとんどです。
当社では耐震等級3を標準仕様とし、性能証明書又は性能評価制度の取得をします。
これによって地震保険も50%割引されます。
家づくりの際はこの耐震等級3が標準仕様かどうかきちんと確認しましょう。