近年マイホームを建てるときに重要視されているのが省エネ性能です。
地球規模で環境が問題になっているなか、家づくりでも省エネが求められています。
省エネ住宅かどうかを判断する基準「BELS」についてご説明しますね。
BELSは、Building-HousingEnergy-efficiencyLabelingSystemの略称で、建築物の省エネ性能について、評価・認定する制度のことをいいます。
建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律において、不動産業者等に「建築物の省エネを表示するように努めること」が努力義務として求められることになりました。
簡単にいえば住宅の性能を数値化して、住宅性能も比べながら家選びができるようにしましょうという取り組みです。
最近ではZEHという言葉が一般的になってきましたが、
ZEHは住宅の性能を示す基準であり、BELSはその性能を保障するための制度となっています。
BELSによって自分のおうちの性能が見えて、保証してもらえるということなんです。
BELSの住宅性能の評価は、独立した登録評価機関が管理しており、第三者機関なので、信頼性が高いというのが特徴となっています。
そしてこのように住宅性能がしっかりと評価されることで、性能を意識して家づくりをしてきた工務店やメーカー側も、お客様に選んでいただきやすくなります。これによって日本の住宅全体が住宅の高性能化に向けて動いていきますので、お客様は高性能な住宅を簡単に見つけやすくなり、また身近に高性能な住宅を建ててくれる工務店や住宅メーカーが増えてくるということになります。
このような性能を評価する仕組みがどんどん増えて来るのはお客様の立場でも、工務店の立場でもすごくいいことだと感じてます。
■平成28年8月18日制定 一般社団法人 住宅性能評価・表示協会
このようにBELSの評価書は「星の数」になっていて、分かり易いのがありがたいところです。
BELSの評価とは次のような基準で決められています。設計時点での省エネルギー性能を、建築物の外皮性能の指標
と、建築物で消費される一次エネルギー消費量における指標の、2つの指標で評価したものを使います。
平たく言うと、一つ目の外皮性能とは、外壁や開口部の断熱・遮熱性能を表します。つまり、建物に備え付けられ
る設備に関係なく、壁や窓の仕様で決まる指標ということになります。
一次エネルギー消費量というのは、建築物のエネルギー消費性能を評価するときの評価指標の一つで、
建物に備え付けられる設備を計算して、建物の利用に伴う直接的なエネルギー消費量を計算した指標となります。
この数値が小さいほど省エネ性能が高いということになります。そしてBELSの評価書で分かることは、この家は
基準に適合しているか、基準に対してどれだけ性能が優れているか、エネルギー消費量をどれだけ削減できている
のかが、施主様にも分かり易い表示になっており、自分の家は、優れた省エネ住宅であるということを証明できる
ようになります。また、BELS評価は、地域型住宅グリーン化事業などの補助金を受ける際に、実績報告の
提出資料として必要です。補助金だけでなく減税制度等も利用出来ることがあります。また、BELSは省エネ性能を
意識した住宅のつくりなので、ランニングコストの節約にもなります。そして今の日本の住宅は時間とともに価値
が下がってしまう傾向にありますが、このBELSによって住宅の性能を保証することでそういった時間経過による
目減りも抑えていくことができるようになります。
BELS評価の申請のタイミングですが、建築物の着工.竣工のタイミングに関わらずいつでも申請ができます。
省エネ計画書、適判通知書の写しなども必要になるので、BELS評価の申請は、計画が確定した時に行うと
効率的です。BELSは法的義務のある制度ではありませんが、近年BELS評価の需要は高まってきています。
建築の省エネ性能を向上させることは当たり前になってきています。
省エネと再エネ、創エネを組み合わせてバランスよく行うことが、これからのテーマなのではと思っています。